酷暑に負け、お昼で関廟から撤退したがぁこさん。
関廟から台南市中心部に戻るバスは、朝いちばん最初に宿の近くから乗車した紅幹線だった。
1時間近くキンキンに冷房が効いたバスに揺られ、うとうとしていると体力がかなり回復した。
バスに乗ったときは、あんまりにも身体がグロッキーだったため、いったん宿に帰ろうかと思ってたんだけど、大台南バスの路線図を見ていたら、「そうだわ、このバス、国立台湾文学館とか林百貨の前通るのよね」と気が付いた。
だったら、前から行ってみたかったところがあるのよ!
あそこに行こう! 冷房効いてる室内スポットだし、身体にも優しいし♪
というわけで、台南駅を通過して、中山民権路口のバス停で下車。
バスから降りたら、またすごい焼けるような太陽と高温が襲ってきたけど、目的地までは徒歩5分かからないので、全然耐えられた。
そうしてやってきたのが、こちら! 「台南市消防史料館」だ。
ここはねー、がぁこさん、もうずっと以前から参観したくて、何度も来たことがあるんだけど、毎回タイミングが悪く、改修工事だなんだらで、これまで縁がなくて、まだ中を見学したことがなかったのよ!!
今回はコロナの影響がまだあるけど、Google先生への口コミとか見てたら、見学している人がいるし、きっと大丈夫!と思ってきてみたわけですよ。
ドキドキしながら入口に向かうと、開いてたよ!! ありがとう!!
「台南市消防史料館」は、館名の通りの消防署にある資料館だ。
なんか、改修工事が終了して、すごい綺麗になっていた。ちょっとパソコンの写真が見当たらなかったけど、以前は塔の入口の上、2階部分に赤字で「119」って書いてあったのが、今は時計の下に小さく「119」の文字が設置してある。
参観は無料。展示のほどんどに、中国語、英語、日本語の表示があるので、内容がよくわかって楽しい。
展示資料によると、この建物の前身は1938年に建てられた台南合同庁舎。3階建ての建物は、シンプルな造形のモダニズム建築。
「119」の赤字が掲げられている中央の棟は、一足早い1930の完成とのこと。火の見やぐらとして使われた塔は、当時は台北市内で一番高い建築物だったんだそう。
旧合同庁舎の建物全体は、2015年から2018年まで改修工事が行われて、今の姿になったんだって。なるほど、私が何度も縁がなかったのはこの時期だったのね。展示の写真を見たら、今の外観がより日本統治時代の外観に近いみたい。
館内の展示は、1階は台南の消防の歴史の紹介、2階は主に現代の消防の活動の紹介という構成になっていた。
この辺は最初の「合同庁舎の今昔」のコーナー。建物の建設の由来とか、用途などの紹介で、日本語の解説文ががっつりあってわかりやすかった。
要約すると、
1930年(昭和5年)に6階建ての塔が完成。その後1937年に合同庁舎の増築が決定。台南州土木課営繕係の設計で施工され、1938年に庁舎完成。消防団の待機所、錦町派出所、台南市警察会館などが使用した。1998年には台南市が歴史建築に指定。現在の用途は、正面に向かって左側が現役の消防局、右側の警察が使っていた部分が消防史料館になっている。
という内容だった。
これは台南市政府消防局のロゴだったと思う。
続いては、「台南の近代消防組織のパイオニア:住吉秀松」の紹介。
説明を要約すると、
住吉氏は1907年に台南で建設業者の「住吉組」を立ち上げた人物で、数多くの公共事業を手掛ける傍ら、建設会社と同名の消防団を組織した。これが台南での民間消防組織の始まりという。
展示の写真では、日本統治時代にはこの方の銅像が合同庁舎に建てられていたことがわかった。
そのあとは、消防活動の記録や、昔の消防団の装備とかの展示が続き。
2階に上がろうと思ったら、階段の吹き抜けに人影!?
もちろん、そんなことはなく(汗)、消防団員の出動の様子を再現したマネキンだった。下から見たらリアルだったわ。
階段を上がると、制服を着たマネキンさんたちがお出迎え。
2階の最初は「消防の英雄」というコーナー。
防火活動、災害救助、救急&救命など、消防団員の皆様のお仕事について紹介する展示だった。
2階の窓からは、お向かいのロータリーの中心にある「湯徳章紀念公園」が良く見えた。
史料館から出てきたときには1時間くらいたっていた。
いやほんと、規模は小さいが、非常に見ごたえがある史料館だった。
消防に興味のあるお子さんだけでなく、歴史や古い建築物に興味がある人にもおすすめです!!
2022年9月2泊3日台南漫遊16-DAY2-9につづく~
臺南市消防史料館(旧台南合同庁舎)(MAP)
住所:台南市中西區中正路2-1號
時間:10:00~16:00、月曜休館
※13:00~13:30、15:30~16:00は清掃時間、ただし参観OK
参観無料
※体験記の内容と現地の現在の状況は異なる場合があります。