『摸布想自己賺罐罐』は、香港のイラストレーター、Kathy Lam(黑山)が描くコミック作品。
主人公は彼女が飼っている三毛猫の摸布(モブ)。丸々と福々しいお姿が魅力的な猫さまだ。
この漫画を知ったのは、台湾で出版されてすぐのころ、猫好きの会社の上司が「すっごい可愛い猫のまんが買っちゃったよ~~!!」と会社にコミックを持ってきて見せてくれたのが最初だ。
鉛筆と水彩画のほんわかした色使い、そして登場する猫さまたちの可愛らしさと、シニカルだったりふてぶてしかったりと個性豊かな表情に、猫好きの同僚はもちろん、犬好きの人まで魅了されたのだった。
ちなみに、玄光社から『三毛猫モブは猫缶を稼ぎたい Mobu’s Diary』として日本語版も出ている。(玄光社公式サイト作品紹介)
で、だ。
この10月の上旬に、前回モブ様のトリコになった同僚が、待望の続編『摸布想自己賺罐罐2』が台湾で出版されたと教えてくれた。
しかも、台湾大学の近くの独立系漫画書店「Mangasick」で出版記念展覧会を開催中で、しかもしかも、もう参観してきたという。
同僚が「すっごい分かりにくい場所だったから」と、Googleマップのリンクと展覧会のインフォメーションをラインでシェアしてくれたのを見ると、会期は10月28日までで、しかも火水木が定休日という。
間に用事もあってなかなか行けなかったが、先日ようやく遅ればせながら見に行くことができた。
参観当日。
Googleマップを見ながら行ったにもかかわらず、がぁこさんは入り口を見過ごし通り過ぎた。
だって、こんな風になってるんだもん、一般のお宅かと思うじゃないの。
住所を確認するとここで間違いないので、思い切ってドアを開けると、それらしい雰囲気。
入口に貼り紙があって、注意事項がいくつか書いてあった。一番大事なのは、靴を脱いで入場するところだ。なので、入り口には靴が沢山並んでいた。
中に入ると、普通のマンションのお部屋を本屋にした感じで、ミニマムな空間が広がっていた。入口手前が展覧会場で、奥が書店部分だ。
休日だったこともあり、かなりの人出だったが、波があり、参観している間に人が少ない時間もあった。
店主の方に展覧会場の写真を撮ってもよいかお伺いするとOKとのことだったので、遠目で撮影したのがこちら。
壁にかかっているのは、主に『摸布想自己賺罐罐2』のカラー原稿。
生原稿は筆使いとか、鉛筆の線や水彩絵の具の繊細さとか、印刷では出し切れない色味があることがよくわかり、とても興味深かった。
何より可愛いし、綺麗だし、見てると癒される~~
パン屋さんの場面ではパンがおいしそうすぎて、帰りにパンを買いたくなるくらいだった。
会場の奥に飾られていたモブ様フィギュアは、限定予約制作だそうで、原作者のキャシー・ラムさん自らが彩色してくださるのだとか。
会場の中央に置かれたちゃぶ台には、ポンと無造作にファイルが置いてあり、何かと思ってめくったら、鉛筆のネーム(本物に見えたけどコピーかも?)が入っていて、これも意外と面白くて、思わず座ってじっくり見入ってしまった。
また、会場では『摸布想自己賺罐罐』の1館と2館のほか、新作の漫画や複製原画やTシャツなどのグッズも販売されていた。
漫画は1冊丸ごとサンプルになっていたので、その場で立ち読みもできた。
漫画はモブ様の1巻と2巻が飛ぶように売れていた。
あと、写真では見切れているけど、一番上にはキャシー・ラムさんの日本語版の画集が置いてあり、そちらに掲載されていた作者のインタビューがとても興味深かった。
マール社から出版されている様子。(マール社公式サイト作品紹介)
モブ様以外の猫様や犬様、大きな猫様であるライオン様など、いろいろな動物のお姿が見られて楽しい本だった。しかも、日本を題材にしたイラスト作品も収録されていて、日本人としては非常にうれしくなる。
猫好きのうちのママが好きそうなので、次の帰省の際に教えて差し上げよう。
と、この日は展覧会場に1時間半ほどいてじっくり作品を堪能して帰宅した。
非常に有意義な休日となったのでした。
Mangasick
住所:台北市羅斯福路三段244巷10弄2號B1
時間:金曜~月曜14:00~21:00