2025全国古蹟日6古蹟参観記⑤立法院(旧台北州立第二高等女学校)。年1回の一般参観はテーマパーク並みの大行列!

2025/10/04

台湾の観光 台湾ひとり旅記 台湾北部 台北市

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2025全国古蹟日」の9月20日の土曜日。

朝9時過ぎから「台湾総督府専売局」、「総統府」、「国史館」と見学して回り、「三味香麺店」でエネルギーチャージして体力回復したがぁこさん。次の目的地である台湾の国会議事堂「立法院」へ向かう。

「三味香麺店」から「立法院」は二二八和平公園を経由してMRT台北駅8番出口そばの青島西路を抜けて徒歩約20分の道のり。

青島西路と中山南路の交差点の手前にたどり着いたところで、前方の「立法院」前に黒山の人だかりができているのが見えて、到着前から心が折れそうになったが、せっかくここまで来たからと並ぶことにした。

時刻は12時10分ごろ。

正門は中山南路に面していて、位置としては青島東路と濟南路のちょうど中間くらい。んで、この時点での行列の最後尾は中山南路と濟南路の交差点。正門にたどり着いても、そこからさらに、12回くらい折り返す行列が玄関まで続いていた。


数量限定の記念品配布があったそうだが、もちろんすでに配布終了。

それは無くても全然いいけど、いかんせん暑い。しかも雨が降りそうな曇り空になってきて、じめじめと湿気もまとわりついて非常にしんどい。行列の中にはお年寄りも小さい子どももたくさん並んでいる。いつ誰か倒れてもおかしくないくらいしんどさだった。


ほんとうに、朝イチは専売局じゃなくてこっちから始めればよかったわ……。

粛々と並び続けること約50分。13時前に立法院の玄関に到着。受付で身分証を見せて、手荷物チェックを受けてから、記名して入場した。

立法院の建物平面図はこんな感じ。


参観順路は、行政大楼の玄関から入って、右に反時計回りに進む。平面図にある紅楼のところまでは廊下を進むだけ。


紅楼の向かいには、立法院の敷地内にあることで有名なレストラン「康園」の建物。ここは事前予約して、守衛さんに名前を確認してもらわないと入れないレストランだそうだ。ちょっと興味あるわね。


このレストランの向かいくらいに視聴覚室みたいな部屋があって、そこでは定期的に建物の紹介や立法院の仕組みについて紹介する動画を上映していると案内の看板が出ていた。

中を覗いてみると、ソファがあって、冷房がキンキンに効いているという、すこぶる快適な空間であったうえ、15分ほど待てば次の上映が始まるということだったので、空いている席に腰を下ろして休憩。

私はこの部屋の写真を撮っていないけど、ここはどうやら記者会見の際に利用される会場らしく、舞台の横にスピーチ台があって、そこで記念撮影する人の行列ができていた。

ビデオは合計3本。1本目は行政単位としての立法院の紹介、2本目は古跡としての建物の紹介、3本目は子ども向けのアニメの紹介動画だった。

下のリンクは2本目の建物の紹介。これがもう素晴らしい! 建物の成り立ちから建設の過程、工法や様式の特徴などを、CG映像を交えて分かりやすく紹介されていて、中国語が分からなくても、なんとなくこの場所の建物がどんなものかわかる仕組みになっていた。このビデオを見たおかげで、この後の参観がより意義深いものになったので、見ようと決めた自分をほめてあげたい。


内容を簡単に説明すると、先ほど入ってきた玄関から今いる部屋のあたりまでのL型の建物は、1919年(大正8年)に完成した「台北州第二高等女学校」の校舎。赤レンガ造りで屋根は黒瓦の和洋折衷建築だ。

この建物の向かい、青島東路側の建物は、1936年(昭和10年)に完成した新校舎。説明によると設計は台北州の技師篠原武男。建築スタイルはこの時代にはやってた現代主義建築(モダニズム建築)で、建物の装飾がぐっとシンプル。いまは赤く塗られているが、もともとは中山堂何かと同じような、溝のあるベージュっぽい色のタイルだった模様。

二つの校舎は2017年に台北市の古跡に指定されている。戦後は中華民国の農林庁に使用された後、1958年から立法院となった。また、敷地の東側にある議場は1960年に完成し、1962年から国会議事堂として使用されている。

閑話休題。

ビデオ上映が終わって出てきたら、廊下にはまた人が増えていた。人の波に乗って順路を進むと、東の突き当りの奥にある議場に入っていった。

中に入ると直接2階に上がるよう指示され、2階では傍聴席から議場を見学することができた。


傍聴席は座ってもいいとのことで、たくさんの人たちがここで涼んで休憩していらした。


左右両側の傍聴席から議場を眺め、先ほど上がってきたのとは逆側の階段で1階に下りると、議場のドアの間からも中を見ることができた。


見学を終えて表に出てきたら中庭。ここは女学校時代は行程だった場所ですね。


左側の黒瓦の建物が旧校舎。



右側のシンプルな造形の建物が新校舎。



どちらの建物も、壁に小さな通風孔があるのがわかる。建築家の方が台湾の湿気と高温を考慮されたのですね。

振り返って、白い建物の議場。


両側の校舎を眺めながら中庭を通って玄関に戻ると見学コース終了だ。


玄関の外に出ると、時刻は14時過ぎ。中に1時間ちょっといたことになるけど、休憩したり動画を見ていた時間が結構長かったので、実際の見学時間は20分ちょいとかかしら。


時間は短かったけど、普段見る機会のない古跡が見学できて、しかもガイドツアーに匹敵する解説動画も見ることができて、非常に充実した参観だった。

来年以降また来る機会があれば、今度は朝イチで訪れたい。みなさんも、参観するなら朝イチがおすすめですよ!


2025全国古蹟日6古蹟参観記⑥につづく~




立法院(旧台北州第二高等女学校)(MAP)
住所:台北市中正區中山南路1號

※通常は、学校や学者などの団体のみガイドツアー受付で、一般参観は行われていない。毎年、全国古蹟日のみ一般公開される。

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日本産がぁこの台湾日記。台湾が好き。 やって来た来た、いとしくて、こいしい、台湾。 勉強して、食べて、遊んで、旅して。勢いだけで、突っ走る元OL留学生、今日も台湾をゆく。2011年台湾の大学の学士課程に留学、2017年台湾の大学の修士課程卒業、台湾で社会復帰。2024年4月よりBloggerでブログ開設。 旧ブログはこちら↓ https://taiwanitoshikoishi.localinfo.jp/

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