台北植物園の蓮池のほとりには、こじんまりとした日本家屋が建っている。
「南門町三二三」というその建物は、1930年代に建てられた平屋の木造建築だ。
植物園の散歩の途中に覗いてみると、中に入れたので見学してみた。
入口から中に入ると、玄関を縦のラインにしたL字の広い土間になっていて、玄関から見て左奥が和室になっていた。
和室には入れなかったが、土間から見学できるようになっていた。
玄関右手側から中を見ると、和室はふすまで仕切られたに部屋で、それぞれ6畳。奥の和室には床の間や床柱、違棚などがみられ、書院造のようだった。
しかし土間がやけに広いけど、何の建物だったのかね。
私が日本人だとわかったボランティアの人が、親切に持ってきてくれた日本語のパンフレットを見ると、やはり書院造とある。建物の用途については、パンフレットにも不明と書いてあった。
「お庭もありますよ」
というボランティアの人のお言葉で、土間を抜けて建物の裏へ出ると、枯山水の綺麗な日本庭園に迎えられた。
建物を背に右手の岩が、池に浮かんでる亀っぽい。
「あれ、亀っぽいですね~」
というと、ボランティアの人は「そうですよ」という。
え、ほんとに?
パンフレットを確認してみると、日本の策定かの小口基實氏という方が設計した枯山水庭園とのこと。
さっきの亀っぽい岩は「亀島」で、左には「鶴島」があるとのことだが、私にはどれが鶴かわからなかった。あとは、中央に蓬莱山があって鶴亀と蓬莱山を合わせて「鶴亀蓬莱の枯山水」というそうだ。
もし和室に上がれて室内からお庭を眺めたら、きっととっても素敵だろうなあ。
いいもの見せていただいた。ありがとうございます。
台北植物園、無料なのに見どころが沢山あって、本当何度散歩に行ってもあきないわ。
観光でいらした方にも、おすすめですよ!
台北植物園 南門町三二三
住所:台北市中正區南海路53號
時間:09:30~16:30、月曜・火曜休館